wa-so designの日々を綴るblogです。
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奪われちゃったみたいです...オカブ
でも、自覚症状がぜんぜん無いので、いつものようにすすめて行きます、みどり通信
あっ、お兄様、さくっと回答ありがとうございました。
もつべきは頼れる上司、おかげさまでヨーロッパまで行かなくてすみました。
「病は気から、探し物は足もとから」
コメントで補足を加えていただいた84motor様も、ありがとうございました。
さてさてさてさて、
先日のブログで書かせていただいた「瑠璃光院」を見にいってきました。
「瑠璃光院」
~瑠璃の庭~
瑠璃光院は京都、出町柳から叡山電鉄に乗りかえて叡山本線の終着駅、
「八瀬叡山口駅」というところにある、比叡山のふもとのお寺さんです。
残念ながら紅葉のピークは過ぎてしまっていたのですが充分、堪能できました。
すばらしいお庭でした。
一番印象に残ったのが「瑠璃の庭」、上の写真のお庭です。
パンフレットによると、
「築庭は佐野藤右衛門一統、大正末から昭和のはじめにかけての造営」 とあります。
ちなみに建築は中村外二、京数奇屋の名人と評される人です。
このお庭、構成は非常に「簡潔」です。
背景となる比叡山の自然林。
手前に苔のじゅうたんを広げたような平庭。
そして、お庭のまわりにはイロハモミジがぐるりと植栽されています。
このモミジが平庭と背景の山の緑を結び付けてくれています。
平庭には、大きな石も、主木となる樹木もありません。
緑の苔の他には、一本のせせらぎと一本の砂利道だけ。
せせらぎと砂利の野道は、
つかず離れずのキョリを保ちながら、2本の曲線を形づくっています。
せせらぎの幅は、ほんの20cm程度。
このせせらぎ、実は、本来の山の斜面方向とは逆の方向に流れていきます。
大きく弧を描きながら、書院の前を横切って流れゆく水の流れ。
このお庭で唯一、「作意」の感じられる要素です。
僕はこのお庭、非常に「いき」なお庭だなぁと思うわけです。
このお庭、自然景観ではありません。明らかに人の手が加わっています。
ただ、そこには、築山や立石、灯篭などの石造物といった“ものをいう”要素が何んにもない。
つまり、何かを主張したり、何かの象徴だったり、そんな要素が何んにもないわけです。
では、作庭者は何をみせたかったのか?
苔の中を流れる美しいせせらぎを強調して見せたかったのか?
それも、正解ではない、ように思います。
なぜなら、そのような“魅せる”つくりになっていないから。
ここから、ぼくの推測と感想です。
おそらく、作者は大正時代に、それまであった庭園の決まりや概念、約束ごとを「ヤボ」なものとし、
そんなものとはすっぱり縁を切った、数寄者の「いき」な空間を作りたかったんじゃないかなぁと思うわけです。
時に、主張しすぎるモノは、「ヤボ」になります。
このお庭においては、作者の意図や表現技術でさえ抑制されるべき要素だったとおもいます。
表現せずに表現する、主張するもの、魅せるものを使わず、ただただ美しい空間を構成する。
そんな美学、「いき」だと思いませんか?
それでは、唯一の「作意」である“せせらぎ”はなんだったのか?
僕は、それが作者の抑えようとして抑え切れなかった「色気」だと思うんです。
そして、その「色気」が、この庭を、ことさらに「いき」なものにしているんだと思います。
「数寄者の“いき”の美学」と「にじみでちゃった色気」、お庭から受けるそんな二つの印象が、
かっこええし、また、かわいいなぁと。。。 しみじみタンノウさせていただいた一日でした

←お庭を眺めながら飲むお抹茶も、おいしかった

enoki
ところで、九鬼周造という方が明治の終わりに「いき」についての考察をまとめた、
『「いき」の構造』という本を書いていらっしゃいます。
おもしろいので興味のある方はぜひ!!
←趣味の直六面体
(「いき」の構造 九鬼周造著 より)
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